このテーマについて、思うところを書いてみます。
私は、小学生が勝敗を決する全国大会に出場すること自体には、反対ではありません。ただし、そのための条件とは、そのチームの小学6年生がちょうど10人くらいのチームに限ります。なぜなら、9人制のミニラグビーでは「チームの全員」がその大会に出場できるからです。その結果、試合に勝っても負けても、そのチームはメンバー全員で体験を共有できます。
問題はそこにあるのではなく「プレーヤーを選別」しなければならないというところにあるのではないでしょうか。小学生時代の最後の試合に、同じ学年の選ばれた9名だけが本大会に出る。それ以外のメンバーはスタンドで、自分のチームの同じ6年生を応援する。出れる選手と出れない選手がいる。オトナなら、いや高校生なればそれも理解できるかもしれない。しかし、小学時代の最後の試合がそれでいいのでしょうか。
大会に出れる選手とそうでない選手を誰が決めるのでしょうか。ヘッドコーチでしょうか。おそらく想像以上の大変なご苦労があると思います。練習の熱心さなのか、出席率の高さなのか、能力なのか・・・それらを総合的に判断するのでしょうか。私にはとてもできません。
なので、理想を書きます。それは「チームの全員」が出場できる大会を作ることです。物理的にも、経費的にも難しいとは思います。しかし、ラグビーを好きになって始めた子たちに同じチャンスや体験を可能な限り平等に与える・・・これが私たち指導者側に最も求められる大切なことではないのでしょうか。そのためには多少無理してでも、大会は全員参加が必須条件ではないでしょうか。もしそれができないのなら、システムそのものを見直す必要があるのではないでしょうか。