• 徳増浩司のブログ (Blog by Koji Tokumasu)

<ラグビースクールでのコーチング>①年齢による指導

「ラグビースクールでのコーチングが、最も難しいのではないか」と考えるようになったのは、次のような理由からです。

① 幼児から中学生まで、プレーヤーの年齢の幅が極端に大きい。

② 子どもたちひとりひとりの能力や意識にもかなりの差がある

③ 通常は週に1回しか練習ができない。

この連載のきっかけになったのは、福岡県の筑紫丘ジュニアラグビークラブで小学生を指導している松添健吉さん(JRFU・B級コーチ)が、同クラブで使っている資料を送ってくれたことです。日本協会のスタートコーチ講習会の資料や「ミニラグビーの手引き」をベースにして、同クラブで作成したということです。松添さんが担当している小学中学年のところが、赤くハイライトされています。(通常、ラグビースクールでは、これにさらに幼児グループが入ってきます)

<筑紫丘ジュニアラグビークラブの資料より>

これを見ても一目瞭然。年齢ごとのニーズや目標が大きく違います。しかし私たちはどのくらい、この違いを認識しているでしょうか?ラグビースクールとは「これらの様々なプログラムをわずか週に1回の練習で完結する」いわば「あらゆる商品をそろえながらも、週に1回、1時間半しかオープンしないスーパーマーケット」のようなもの、と言ってもいいのかもしれません。それだけに「週に1回、何をやるか」のセレクションが大切になってきます。

こう考えてみると、私自身も今までに、小学生の高学年クラスは指導した経験がありますが、それ以下の学年、特に、幼児から小学年中学年は、ほとんど未経験です。世に出版されている指導書も、この領域に踏み込んだものは、私自身もほとんど見たことがありませんが、日本協会の資料やタグラグビーの指導書にはありますので、順次ご紹介したいと思います。

たとえば、U8(小学1-2年生)の精神面の特徴に「自己中心的」という項目があります。自己中心的な子は、ボールを渡しても、誰にもパスしないで、ひとりで走ろうとしてしまいます。この学年の子たちにどうやって「パス」をさせるかということがコーチングチャレンジになります。逆に言うと、子どもたちがパスの大切さを学ぶことにより、「自己中心的な」性格から一歩成長する機会になるかもしれません。そうすると、ラグビーをプレーして、楽しくもあり、精神的成長につながるということで、一石二鳥です。

私がこの連載で究明したいのは「ラグビースクールでは、週1回、各学年で何をやるのがベストか」ということに尽きますが、そこに行きつくまでには、まず全体像をしっかりとらえていくことが大切です。

コーチングの全体像を明らかにしたあと、幼児⇒小学低学年⇒小学中学年⇒小学高学年と、順次、効果的な練習メニューをみなさんと共有できればと思っています。