前回は、ボールを持ってゲインしている時を観察してみると次のようなことがあることを指摘しました。
上記の①と②を繰り返していく。
今回は先週の日曜に行われた渋谷インターナショナルラグビークラブと三鷹サンホークスのゲームを例に見てみます。対戦相手のコーチから「渋谷の子たちのゲームはよくボールが動きますね」と言われることがあるのですが、実際にゲームではどういうことが起きているのでしょうか。
最初の動画は、黒いヘッドキャップのプレーヤー(青木大空くん)が右タッチライン側を快走したあと、バックフリップパスでパス。いったん相手につかまり、ターンオーバーされるのですが、三鷹のプレーヤーがトライラインを間違えて置いてしまったボールを拾って赤いキャップの戸田いっさくんが、カウンター。大きく外に振ってのトライでした。本来であれば、最初に三鷹のトライだったのですが・・・あくまで継続アタックの例としてご紹介させていただきます。(三鷹サンホークスさんにもいいトライがたくさんあったのですが、今回はこちらのアタックの説明に使わせていただきますのでご了解ください)
2つ目トライもラックから出たボールを細かいオフロードパスの連続でボールを動かして続けて生まれたものです。
ただまっすぐ走って、つかまったらラックを作るのではなく、まずは相手のギャップに走りこんで、相手にタックルされても、ラックを作るよりもパスを心がける・・この連続です。今回は青いキャップのスカイラーくんのゲインから、白キャップの山田泰平くんのトライへつなげています。
ゲームでアタックを見るときに大切なことは、次の2点です。
この点で、ゲームの例を見ると、チームの中に数人このスキル(リンクスキル)が高いプレーヤーがいることに気がつきます。いわゆるスペーススキルとコンタクトスキルのまざったリンクスキルです。こういう能力を持ったプレーヤーをチーム内に少しずつ増やしていくことにより、チームの可能性を高めることができます。