今回は釜石高校3年生からの投稿をご紹介します。
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「痛そうだから、やろうとも思わない」「見てもつまらない」ワールドカップが開催されるまで、私のラグビーに対する印象は良くありませんでした。
そのため、地元「釜石」での開催が決まってもそんなに嬉しさがこみ上げてくるわけでもありませんでした。「一部は盛り上がっているけど、どうせ一過性のものだろうと…。」
私はワールドカップ前日に地元の道案内ボランティアに参加しました。これも、ラグビーに関わりたいからと言うわけでなく、ボランティアをしたいからという想いだけでした。その事前学習として、徳増さんに私の高校に来て頂いて、お話しも聴講しました。そこで、ラグビーの歴史や、日本へ招致するまでについて知りました。しかしその時は「へぇ…」そんな程度でした。せっかく来て頂いたのに…。今思うと、もっとしっかりお話を聞いておくべきだったと後悔しています…。
そしてボランティア当日、試合前日でしたが、ラグビーのジャージを来て歩いている外国人をはじめ、町がたくさんの人で賑わっているのがとても新鮮でした。ただ、自分の言語スキル不足で、外国人にうまく案内できなかったことを後悔しています。ですが、大きな大会に少しでも関われたことに嬉しく思いました。
さらにフィジー対ウルグアイ戦、私は友達と観戦に行きました。初めて生で見るラグビー。人と人がぶつかる音が刺激的でした。また、外国人と日本人が一緒に肩を組んだり、写真を撮ったりして盛り上がっているのが私にとって印象的でした。被災した校舎跡地に建てられた特別なスタジアムに響き渡る歓声。自分の住む町で、今までには見られなかった光景。同時に釜石におけるラグビーの重要性も感じました。
また、私は日本対南アフリカの試合をパブリックビューイングで観戦しました。約5000人が集まり、実際には見れなくても、試合会場と同じタイミングで湧き上がる歓声などでとても興奮しました。
残念ながら、ナミビア対カナダの試合は実現しませんでしたが、その一方で、カナダ選手がボランティアをしてくださり、ラガーマンの持つ精神の素晴らしさも感じました。現在、その試合を実現させようという動きもあるそうなのでとても楽しみです。
さらに、釜石は「キャラクター賞」という素晴らしい賞をいただきました。これはラグビーの価値を高められたことはもちろん、釜石を世界に発信することができたということも表していると思います。ただ、これで終わりではなく、大きな大会が終わった今、盛り上がった熱を冷まさず、W杯のレガシーを次にどう繋げていくかが大切だと感じています。
また、釜石には鵜住居復興スタジアムのキックオフ宣言という大役を務めた女子高生がいます。私は彼女の行動力、言葉、想いにとても尊敬しています。彼女の刺激を受け、同級生として見習いたいと思っています。彼女にも感謝しています。ありがとう。
次に、日本代表の試合についてです。
私がラグビーにハマりだしたのは、あのアイルランド戦の勝利からです。最初はどこの国が強いのかも分からなかったので、どれだけすごいことかも分かりませんでした。それからサモア戦、スコットランド戦、戻ってロシア戦と、全て見ました。見始めると、おもしろいおもしろい!決勝トーナメントが決まった時には、思わず涙が出ました。こんなに好きになるとは…実際に見に行けば良かったなぁと少し後悔しています。
ワールドカップが終わり、約2ヶ月が経とうとしています。私はトップリーグも見に行こうと思っています。W杯の熱を冷まさないために頑張るのは選手だけではないと思います。W杯で選手の方々が感動を与えてくれた分、倍以上の応援をすることが私たちにできることであり、大切なことだと思います。
また、私は、ワールドカップの期間が大学の推薦入試の準備期間でした。面接でうまく話せない、小論文が書けないなど、悩んだり落ち込むこともありました。それでも、日本代表選手の活躍や勝利が私にとっての活力であり、毎日頑張ることができました。そのおかげで、大学にも無事合格することができました。だから私は、日本戦士の皆さんにとても感謝しています。卒業するまで、さらに勉強に励みます。
世界に賞賛された今回の日本大会。選手はもちろん、日本への招致や、ワールドカップ期間中など、ラグビー関係者の方々の活躍も大会の成功に繋がったのではないかと思っています。まさにONETEAMだったと思います。本当にお疲れさまでした。ラグビーに関わった全ての方に感謝しています。ありがとうございました。
ここまで長々と想いを綴ってきましたが、まとめると…
「ラグビーが夢を与えてくれた。」
「様々な出会いがあった。」
「人生が変わった。」
「ラグビーにとても感謝している。」
『恩返しがしたい。』
「自分もラグビー界に貢献したい」
ということです。ラグビーがなかったら今頃どうしていたんだろう…。
さすがに選手として貢献することはできません。でも、ラグビーをやったことがなくても、ラグビー界に貢献したいです。どんな風に関われるのでしょうか?
「一生に一度」というキャッチフレーズの今大会。最初はただの回数のことだと思っていました。しかし、今ではその捉え方が変わりました。それは、「ラグビーワールドカップ2019という、たった一度の42日間のドラマは終わったが、また新たなドラマを作り出せるはずだ」ということです。
これは決して簡単なことではないことは分かっています。ただ私は、日本戦士から学びました。「誰もできると思っていなくても、たくさんの犠牲を払っても、ただ自分を信じ続けて努力する。」これをこれから生きていく上で大切にしたいと思います。
この想いを忘れず、まずは大学4年間の学びに励んでいきます。その中でラグビーに関われることはないかも見つけていきたいと思います。
他のスポーツとは違う私にとって特別なスポーツ…。
『いつかまた日本でラグビーワールドカップを開催する』これが私の夢です。
ラグビーありがとう
ラグビーだいすき
ラグビーこれからもよろしく