今日はラグビーの最新本から。いわずと知れたボーデン・バレットの自伝。冒頭の父親のケビン・バレットさんの書き出しに、ひきつけられます。
「我が家の子どもたちは、スポーツという星の下に生まれた。きらきら光るおもちゃこそなかったけれど、スポーツ用具ならそろっていた。丸いボール、楕円のボール、バット、ラケット、ウィケット、ゴルフクラブ・・・。彼らはあらゆるスポーツに全力だった。ボーデンが楽しんだ幼少期は、仮にラグビーで名をあげられなかたとしても、彼の人生を豊かにしてくれたはずだ。そう確信できる」。
本書にはボーデンが、生まれ育ったタラナキでどう育ち、どう世界のスーパースターになっていったかが余すことなく書かれており、ラグビーを愛する子どもたちを持つ親や、ラグビースクール、学校の指導者にもとても参考になる内容です。
これまでの自叙伝と違ってユニークなのは、「スキル」や練習方法についても写真つきで解説されていること。その「スキル編」の書き出しが印象的です。
「すべては基本だ。僕にとって基本とは、父が農園ラグビーで僕らに叩き込んでくれたものだ。そのエッセンスは、主に次の3つに集約されると考えている」
これ以上、書くとネタバレになってしまうので、あとはぜひご一読を。
あっ、最後にどうしても引用しておきたい一文が・・・・
「学校の勉強に関しては、僕の成績は“良”程度で、決して勉強でトップクラスではなかった。・・・しかし、決して自慢じゃないが、僕の当時の授業用ノートのほとんどは、ラグビーのサインプレーで埋まっていたのだ」
「BEAUDY ボーデン・バレット」世界王者の司令塔~頂への道のり~(山内遼訳・ベースボールマガジン社・1,800円)