「さあ、今日はみんなラグビーワールドカップ博士になろう!」。
1月18日、私はブリティッシュ・スクールの400名の生徒たちへの講演をこういう語り口で始めました。聞いてみれば、66カ国の国籍からなる11歳から18歳の子どもたち。今までとは勝手が違いました。
これまで普通の学校で講演した時には「ラグビーワールドカップを通じて国際交流をはかりましょう。世界のみんなと友達になりましょう!」と言えた。ところが、今回はブリティッシュスクールの校内において、すでに66カ国が混在である。国際交流は、新たなアピールポイントにはなりません。
そこで私はあえて、1823年にエリス少年がラグビー校でボールを持って走ったという“伝説”を題材に、200年前にイングランドで生まれたこの偉大なスポーツが海を越えて世界に広がり、いまワールドカップが日本にやってくる。そして、その大きな波はやがてアジアへと広がっていく。みなさんは、それぞれの自分の国のアンバサダーとして、このアジア初のワールドカップの成功にどう貢献できるだろうか考えてみよう、というメッセージにしてみました。「貢献」(Contribution)は、学校からのメッセージもありました。
はたして、私のメッセージがどのくらい伝わったのか、もう少し継続して彼ら彼女らと対話をしていきたいと思っています。あらためて、プレゼンテーションの難しさを痛感させられた日でした。