• 徳増浩司のブログ (Blog by Koji Tokumasu)

一度しかない時~ある大学生のメッセージから

上智大学・総合人間科学部看護学科3年生の佐藤菜那さんからメッセージが届きました。「大学の新学期は5月25日からオンラインになりました。一度きりしかない大学生活のため、本当に悲しいですが、今はコロナウイルス収束に向けてstay homeでやれることをやっています!」

菜那さんは、昨年12月に私が講師として参加した『スポーツ・リベラルアーツ講座』の受講者のひとりで上智大学の「Go Beyond」というプロジェクト活動をしています。これはオリンピック・パラリンピックにむけた学生プロジェクトで「大学生だからこそ持つ視点や観点から、幅広い世代や社会に対して、誰もが輝ける社会の実現に向けてアプローチをする」ことをめざしています。

私は菜那さんのメッセージを読んで「一度きりしかない大学生活」という言葉が胸にささりました。コロナウイルス感染拡大によって私たちは多くを奪われました。しかし、特に胸が痛いのは、青少年やこどもたちの「一度きりしかない」時間が奪われていることです。

学校にいく機会も、部活もできない日々が続き、高3の子たちも、インターハイなど今までの集大成の場へ参加が危ぶまれています。そういう子どもたちや大学生に対して私たち大人ができることはなになのか。「一度きりしかない時間」ということの大切さ。今しかない時間をどうフルに活用するか。私は、大学生の菜那さんのメッセージを読んであらためて気が付かされました。

菜那さんはツイッターでこう発信しています。「人の命ははかない、いつ死ぬかわからない、明日死ぬかもしれない。看護の勉強や読書を通じて感じた「今を大切に生きる」こと。後悔したくないから今できることを、今やる」・・・こういう学生たちを応援したいです。 そして、私自身も「今できることはなにか」を、今まで以上に真剣に考えたいと思いました。

「上智大学ソフィアオリンピック・パラリンピック学生プロジェクトGo Beyond」のサイトをご紹介させていただきます。⇒https://gobeyondatsophia.wixsite.com/sophia
 <追記>菜那さんは、Go Beyondの活動について、こう付け加えてくれました。「世界には様々な考えを持つ人がいて当たり前です。しかし時には自分の意見を受け入れてもらえないと攻撃的になってしまう人もいます。そういうことを見つめ直し、お互いを認め合うことを誰もが輝ける社会を目指すことを、私はGo Beyondの活動を通して学びました。特にパラリンピックの「みんな違ってみんないい」「残っている動かせる部分を生かせばいい」という精神が私は好きです。そのため、パラリンピックを通じて「誰もが輝ける」共生社会の実現を目指しています。完全なる共生社会でなくとも、みんながお互いを認め合える戦争のない平和な世界が訪れればいいと思っています」。

2月に、沖縄県名護市の大宮中学校・安和小学校2校で行われた車いすバスケ・立川光樹選手の講演・体験授業から(「上智大学ソフィアオリンピック・パラリンピック学生プロジェクトGo Beyond」より)